袖山 由美


 アメリカに約8年間留学していました。最初はギャローデット大学内にある語学学院のELIに1年間在学しました。その時に教わった授業にはクロスカルチャーというものでした。アメリカは多文化で成り立っている国なのでお互いの文化を尊重するために学習するものでした。同時にASL(アメリカ手話)も基本から学び、手話ポエムを作って発表しました。ギャローデット大学に編入してからは、ろう文学やプレゼンテーションが必須科目となり、世界の聾史を調べて、プレゼンテーションする力を磨きました。大学院では聾教育学で色々なアプローチの教育論を学びました。卒業後、2つの聾学校で教鞭をとりました。

 

 帰国後、オンラインによる手話で英語を学ぶ『Eyeth for English』を立ち上げました。日本で6年間学んだ英語は曖昧のままだったのですが、ASLから英語を学んだことで6年間の疑問が一気に解決しました。私自身が聞こえないため、書き言葉の日本語で考えて、日本語に訳すという言語のプロセスが合っていなかったと気づきました。第一言語が手話である私はASLで英語を理解し、英語をASLで話すという言語のブリッジが一番合っている。その経験を基に点数を取らない、楽しく英語を身につけるプロセスに力を入れております。

 

 授業ではASL,ポエム、手話(ビデオ)分析、プレゼン、ろう文化、のすべてを取り入れ、異文化異言語のアプローチをしてもらいます。

 

【2000年ギャローデット大学卒、2002年サンフランシスコ州立大学大学院卒、アメリカの聾学校2校で教師(2002-3)。ASL↔JSL通訳(2002~)、日本社会事業大学ASL講師(2009著書に「わたしは心を伝える犬―ゆんみの聴導犬サミー」(2005ハート出版)がある。】https://yumisodeyama.com/