美月 めぐみ


 「バリアフリー演劇結社ばっかりばっかり」所属の全盲の舞台役者・脚本・演出家の美月めぐみです。「だれにでも楽しめるエンターテインメント」を目指して活動できる役者やスタッフを育成する授業を担当します。先天性の視覚障害者ならではの創意工夫を伝授します!

 子供の頃、見えないことによってもやもやとした違和感を抱えていましたが、年齢を重ねてその想いを言語化できるようになってみると、様々な“工夫”により少しずつ取り除いていける違和感だったことに気づきました。

 

 舞台や映画、音楽などのエンターテインメントは、障害の有無を超えて「共通言語」ともなり得るツールです。様々な障害を理解し合いながら、「共通言語」たり得るエンターテインメントを構築していけば、楽しさを共有するだけでなく、心の垣根も超えていけるはず。 そう信じて、私は、“だれにでも楽しめるエンターテインメント”を追及することをライフワークとしています。 具体的には、視覚障害学生を中心とした演劇に関する授業と、一般学生をターゲットとする「音声ガイド」(主に視覚障害者に対して、視覚情報を言語化して伝えるナレーション)に関する授業を二本柱として、双方から得られる「コミュニケーション力」の強化や、物事を読み解く力の強化も目指したいと思っています。

 

 30年近くかけて培ってきた福祉講座の講師としてのノウハウ、朗読ワークショップの講師としてのノウハウ、そして元落研メンバーとしての経験を存分に生かして、「楽しみにしてもらえる授業」を心がけていきたいと思います!

 

【1985年筑波大学附属盲学校高等部専攻科音楽科卒。演出・脚色・作詞・作曲作品にCDドラマ『クリスマス・プレゼント』(2018)、舞台作品(出演・脚本補)に『だからこそ愛』(2007・2012)、著書(共著)に『ヨメール物語---視覚障害者の読書革命』(1999 情報バリアフリー叢書)等がある。】